HTC Viveの最大の醍醐味は空間そのものをバーチャルリアリティ化するルームスケールVRだ。Oculus RiftやPlayStation VRでもヘッドマウントディスプレイの位置情報は取得できるがHTC Viveのように空間内を自由に歩き回る様なものではない。Viveを存分に楽しむうえではルームスペースを確保する事が必須になる。
ルームスケールのガイドライン
Viveのルームスケールの規定は最大で3m×4m(3.5m×3.5m)、最低で2m×1.5mとなっている。ルームスケールの面積を可能な限り確保することはグラフィックボードを揃える事と同じくらい重要だ。もちろん最低面積でも遊べない事はないが、常にシャベリン境界に囲まれてる状態で歩ける量も少ない。これではHTC Viveが提案するルームスケールVR体験を阻害する。
面積が全く確保できない場合は「立体のみの設定」を選ぶことになる。この場合ルームスケール対応ソフト自体が楽しめない
できれば最大サイズの3m×4mを確保したいところだが日本の住宅事情では難しいケースがほとんどだろう。最低限の2m×1.5mから家具を移動して、可能な限り大きい面積を確保することになる。
配置は基本対角に設置する必要がある。アバウトでも一応追随してくれるがサポートページにも対角例しか記載されていないので対角設置がベストだろう。
HTC Viveを設置する部屋を決める
まずはHTC Viveをセッティングする部屋を想定しよう。とはいえ、筆者のケースではそのままでは最小構成の2m×1.5mの面積すらない。・・がリビングなら家具を軽く移動することで面積が確保できそうだ。
ソファーとテーブルを奥にずらすことで2.4m×2.7m程度の実寸エリアが確保できた。ソファーを奥にずらして、テーブルを持ち上げて移動させるだけなので10秒~20秒程度で完了する。これなら毎回無理なくセッティングできる範囲だ。
書斎であれば、大規模な移動を行えば更に面積を確保することもできるが、毎回セッティングするには億劫だ。このあたりは手間と面積のトレードオフになってくるだろう。
設定エリアとプレイエリア
ルームスケールの設定で指定するエリアはHTC Viveのコントローラーを振り回す範囲を含めた設定エリアとして指定される。
つまり下図のように設定エリアでソファー手前に指定すると、さらに手前のエリアがプレイエリアとして規定されてしまい、ルームスケールの設定面積が随分小さくなってしまう。
ソファーやテーブルの上は実際にはViveコントローラの操作には余裕があるはずだ。(もちろん足元をシビアに操作する様なタイトルでは問題が発生するが・・・)どうしても面積が確保できない場合はソファーやテーブルの上まで設定エリアに指定してしまうのもアリだ。
ただし余りギリギリまで設定すると接触の危険も高まるので程々にした方が良いだろう。
尚、ルームスケールの再設定は容易だ。足元をシビアにコントロールで操作するようなタイトルがあれば調整することは可能である。