他では味わえない少し未来のVR体験 htc VIVE長期利用レビュー 

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PSVRが遂に発売され、世間でVRの代名詞といえば「PSVR」になった。この節目にVRゲームを遊びつつ、2本の試作VRソフト制作でVIVEを触り倒した5ヶ月間の「長期利用レビュー」を1ユーザー視点として記載しておく。PSVRに先駆けて発売されたhtc VIVEはゲーマーに未来を見せてくれたのだろうか。

ヘッドセットのパネル性能

今世代の主なVR機器であるOculus Rift、htc VIVE、PSVRのヘッドセット性能にスペック的な大きな差はない。カタログシート上ではPSVRが視野角・解像度・一部のタイトルで実リフレッシュレートが一歩劣るといった所だが、サブピクセルでは勝っておりPCVRと比較してもVR体験を大きく損なうといった程ではないだろう。(ただしPSVRはレンダリング解像度が低くなるため、結果解像感がPCVRと比較すると劣る)

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ヘッドセットのパネル性能に関しては、現世代は3機種とも解像度・視野角が足りてない。htcVIVEでも一般的なTVゲームと比較するとボヤけた印象はある。PCVRはレンダリング解像度が十分確保できるので、中心部分に関しては鮮明に描画されるが周辺部分は解像感が低い。視野角も未だ「ゴーグルを通して見た世界」といった感は否めない。

とはいえ、VRの没入感を阻害するほどの問題ではなく、4KやフルHD 60フレームなどに慣れてしまったゲーマーなら気になるといった程度だ。コンテンツに集中していると殆ど意識することはないだろう。

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ゲームに集中すると気にならないが視野角110度では未だゴーグル感は強い。フレネルレンズの影響か中央以外はボヤけているのが知覚できる。

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小さな文字は読みづらい。読めないことはないが視力が落ちた様な印象だ。

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ハイエンドGPUを搭載したPCであれば内部解像度を向上させる事で軽減できるが、パネル解像度を越える解像感は得れない。

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暗いシーンではザラつきのようなパネルの格子構造が目に着く。パネルの特性上、暗部の表現の幅は低い印象

トラッキング可能範囲が広い

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ヘッドセットのトラッキング範囲の部分では大きな差がある。PSVRは基本的には着座のみを前提としたVR体験に制約される。部屋の中を歩いたり、寝転ぶようなVR体験は想定していない。これは現時点ではOculus Riftも同様である。(Oculus Riftは今後拡大対応するアナウンスはされているが機器発売日未定でオプション扱い)

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しかしhtc VIVEは「ルームスケール」によるVR体験を今世代で標準に実装してきた。対角線で5m四方であればVR空間を自由に歩いたり、寝転んだりする事が可能だ。どの方向を向いてもトラッキングが外れる事はない。つまり部屋が丸ごとVR空間になるのである。

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VIVEはルームスケール内であれば現実と同様に振る舞える。

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もちろん通常の着座スタイルのゲームも対応可能だ。

ルームスケールVRは伊達じゃない

日本の住宅事情を踏まえるとルームスケールVRは厳しいという意見もあるが、最低要求面積で2m×1.5mであり、殆どのタイトルは2m×2m程度確保できれば問題なく遊べる。ワンルームマンションでも工夫すればなんとかなるスペースだ。現状高価なPC・VR機器というコストを踏まえると、ターゲットとなる層には決して高すぎるハードルではないだろう。

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(↑チュートリアル画面では最大2m×1.5mと記載されているが最小値の誤植で最大4m×3m又は3.5m×3.5mの様な対角線で5m四方である)

ルームスケールによるVR体験はまさしく仮想現実と呼ぶに相応しい。これは体験して見ないと凄さが伝わらないのだが、VR空間をトコトコと普通に足で歩ける。空間と全身を利用した仮想現実世界に没入できる。これはPSVRとは別次元のVRといって良いだろう。以下のSteamVRの紹介動画がわかりやすい。

いくつかのStemVRタイトルは、この特性を早くも組み込んでいる。シューターゲームであれば、遮断物に身を隠し、乗り出しながら敵を狙撃できたりする。アドベンチャーゲームはトラップを伏せて回避したり、左右にフットワークしながら体全体を移動させて避ける事も可能だ。

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VR空間の中を普通に自分の足で歩ける

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FPSシューターゲームは障害物に身を伏せながら、敵弾を防ぎつつ、身を乗り出して反撃できたりする。現実世界と全く同じ動作が可能だ。

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海の底でゴロンと寝転んで水面付近を通過するマンタを観察したりできる

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見慣れた弾幕シューティングゲームもルームスケールでは全身を使ったゲームに。

モーションコントローラーが標準

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PSVRとOculus Riftと比較してもう一点の違いはモーションコントローラーを2つ「標準」で付属してきた事だ。PSVRもOculus Riftも実現出来る事に大きな差異はないのだが(PSVRは精度が劣るが)、オプション扱いなのでVRソフトの設計に組み込みにくい。つまり従来のゲームコントローラーでの操作が主体となってしまう。

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だがhtc VIVEは標準付属のため、VRソフトを開発・企画する際にモーションコントローラーを前提とした設計が行いやすい。盾を構えながら剣を振ったり、ラケットを振り回したり、手でモノを直接つかむ様なゲームを前提に制作する事ができる。

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トラッキング精度も非常に高く、VR空間でのコントローラーの動きは現実と見紛うほどだ。またルームスケールと相まってコントローラーを地面に置いたり、上に掲げても問題ない。剣を振り回そうが、回転しようが、完璧に追随してくれる。

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ハード的には全部入りのハイエンドVRというhtc VIVEの立ち位置

その他各機種で小さな違いはあるが、ハードウェア的にはPS4やOculus Riftでプレイできるゲームはhtc VIVEに移植可能である。逆にルームスケールを駆使したタイトルはPSVRやOculus Rift(現時点)では移植が難しい。

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今後Oculus Riftも追随してくるがオプション扱いだ。ルームスケールとモーションコントローラーを合わせると3万円程度の上乗せと期間が必要だ。htc VIVEはルームスケール、モーションコントローラーといったVR体験を大きく左右されるデバイスを最初から標準で全て備えており、即利用できる。

htc VIVEを一言で表現すると「全部入りのハイエンドVR」というのが相応しい。

再生機器であるPS4とPCの性能差 しかし・・・

PSVRとPCVRでは再生機器事態の差は大きい。GTX750ti(Radeon HD7850)相当のPS4と最低でもGTX970程度を求めるPCVRではGPU性能に数倍の開きがある。CPUの差もGPU同等に大きい。PSVRではPCの数分の1程度の性能しかないGPUとJagurという貧弱なCPUで1920*1080の秒間60フレームを要求される。OSのオーバーヘッドが小さいと事を踏まえても大変な開発だと想像できる。内部解像度を下げたり、ライティング・シャドウを簡易化する、物理シミュレーションをカットするといった工夫が必要になりそうだ。

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とはいえ、PS4とPCのマルチタイトルが成立してる今世代はグラフィッククオリティは開発会社の技術力と作り込み次第という側面もあり、必ずしもスペックの高いPCVRの方がリッチなグラフィック体験が得られるとは限らない。むしろ現時点ではPSVRの方が作り込まれたタイトルが多く、インディゲームが多数を占めるhtc VIVEのグラフィックは粗末なタイトルが大半である。PC性能を存分に活用したVRゲームは未だ少ない。

PSVR

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↑性能差を覆してPSVRタイトル郡の方がリッチなグラフィックのタイトルが多い

SteamVR

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↑SteamVRもリッチコンテンツは存在するが、その割合は現時点では極めて低い

深刻なキラーソフト不足

Steamという世界最大のゲームプラットフォームを持つSteamVRは現在数百タイトルに及ぶVRゲームがリリースされている。一週間で10タイトルベースで増加しており、検索システムが破綻寸前なくらいだ。しかし、その大半は個人開発や小規模のインディーズゲームであり、ゲーム内容も「VRテスト」的なミニゲームが多くを占める。一部のデベロッパーからはプレイする価値のある本格的なVRゲームも存在するが、開発規模は小さく、PS4やハイエンドPCゲームで目が肥えたユーザーには物足りないだろう。

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↑半年で600タイトル以上まで増えたが大半がミニゲーム

同じPCVRであるOculus Riftの方は資金が豊富なFacebookをバックに、ハイクオリティのVRゲームを立て続けにリリース、独占発表しておりソフトラインナップに質に差が付いてきた。

24SteamVRで唯一発表されたビッグタイトルである「Fallout4 VR」は「専用」ではなく「対応」であり、しかもユーザーが遊べるのは当分先になりそうだ。Valveも積極的にVRに人員リソースを投入しているが、VRタイトルの発表はまだない。

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「RAW DATA」など本格的なVRゲームも登場してきたが、発売から半年近く経ってもSteamVRのタイトル郡は決して充実してきたとは言えないだろう。

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現時点ではPCVR市場は殆ど存在しない 国内PCVR市場はメガCDの数十分の1規模

7月の時点でhtc VIVEの販売台数はワールドワイドで10万台程度と予測されている。その後、Oculus Riftと共に伸ばしたと仮定しても、合計でPCVRの世界普及台数は20万台前後といった所だろうか。この数値は多くの大手ゲームスタジオにとってはPCVR市場は現状は存在しないと言っても良い。PCVRで最高の売上を誇るRAW DATAですら売上1億円といった市場規模だ。普通の規模のゲームではPCVR単体では開発費はペイできそうにない。

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日本国内ではアーリーアダプタ率が高いと楽観的に見てもViveとOculus合算で1万台に達していないだろう。超マイナーハードのメガCDやPC-FXの普及台数が国内40万台近くあった事を踏まえると規模の小ささが実感できる。メガCDユーザーの数十人に1人くらいしかPCVRユーザーが存在しないのである。現時点で国内ユーザー向けのPCVR単体ゲームは絶望的と言って良い。予算規模が小さく、ワールドワイド展開前提でも採算ギリギリといったところだろうか。

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現在国内のPCVRのオーナーはプレイディアオーナーくらいに貴重種なのかもしれない

PSVRの成功なくしてPCVRの未来はない?

PCVR単体では現時点では商売として成立しずらい。Falloutの様に既に開発費ペイしたタイトルのVR化であれば、最初は物珍しさと相まって成立するかもしれないが、PCVR市場が更に拡大しない事には後が続かないだろう。数十億から数百億のプロジェクトを抱えている大手ゲーム会社は暫くは様子見といった所だろうか。

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圧倒的な普及台数から制作費に冒険ができるPSVRからの移植タイトルにも期待したい所だが、htc VIVE・Oculus Riftユーザーの大半は「=PSVR所有ユーザー」疑惑もあり、移植が盛んに行われるかは未知数だ。移植が進み、現在のPCゲームとコンソールの関係が再現できれば、PCVRの普及に弾みが付くだろう。いずれにしてもPSVRの成功なくしてはPCVRの未来も厳しい。

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アダルトVR等で一定のPCVR需要はあるが、大規模開発に必要な数百万台に達するには一般層の取り込みは必須だ。アンチャーテッドやウィッチャー、CODやGTA,FFクラスと肩を並べても遜色のないコンテンツは必要になってくる。PSVRによってVRゲーム市場が立ち上がり、数十億円クラスの投資が可能な状況に移行していく事に期待したい。

ビッグタイトルはないが冒険的な尖ったタイトルは沢山あり、無料ソフトも多い

SteamVRは現状、ビックタイトルは揃っていないが冒険的なVRソフトは毎週大量にリリースされている。状況的にはプレイステーション初期のイメージに近いだろうか。一発ネタ的なソフトも多くかなりカオスな状態だ。この中から誰もが想像もしなかったアイデアで大ヒットVRゲームが誕生する可能性もあるかもしれない。

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また無料でリリースされているVRも多く、「The Lab」等、現在のVRゲームでも最高クラスのタイトルが無料で遊べる。ゲームだけでなく非VRソフトも多彩だ。スターウォーズや日本の2D萌えVRコンテンツも有り、お金を掛けなくても多種多様なVRソフトを堪能できる。

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ライトセイバーでチャンバラが遊べる「Trials on Tatooine」

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海外のOTAKUユーザーにも大好評な「NEKOPALIVE」

VR酔いはコンテンツ次第

懸念されるVR酔いだが、結論から述べるとルームスケール内を自分の足で移動して歩くタイプであれば全く酔わない。多少の個人差はあるが、筆者の自宅でゲーマーから、普段スマホゲームすらしない一般の人まで5人ほど長時間VR体験してもらったが、誰もVR酔いでダウンする人は居なかった。

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しかし、ゲームコントローラーや自分の足とは別に移動するコンテンツ(ジェットコースターやカーレース等)は抜群に酔う。特にゲームコントローラーによる移動タイプはコンテンツによっては重度のVR酔いが発生し、数時間ダウンする有様だ。移動速度のコントロールや視線誘導で多少の緩和が可能だが、根本的な解決には繋がりそうにないといった印象だ。

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↑非VRゲームのVR対応はこの傾向が強い。多少の慣れで緩和するが酔う人は酔う

このため移動を伴うVRゲームはhtc VIVEではワープ移動方式を採用しているゲームが多い。VR酔対策としては効果は高く、慣れると違和感は小さい。しかし没入感は大きく低減する。VR酔いとVR空間の移動は今後の大きな課題になるだろう。

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↑モーションコントローラーでワープ先を指定して移動する。ルームスケール空間事態が移動するイメージ。

PCVRなら簡単なVRソフトは素人でも作れる

ユーザーが自由にVRソフトを開発できる環境が用意されている点は、PSVRにはないPCVRの大きな魅力だろう。現時点でUnityやUnrelEngineはhtc VIVE、Oculus Riftともに対応が完了しており、誰でも簡単にVRソフトが作成可能なテンプレートが用意されている。

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筆者自身もUnityもロクに触れない素人であったが2本のソフトを何れも数日で完成させる事ができた。勿論htc VIVEを購入するまではVR開発には全く興味もなく知識もない。そんな素人でもUnityの操作勉強ついでに簡単にVRソフトが作れてしまうのである。ヘッドトラッキングからコントローラーのトラッキングまで何もかもゲームエンジンが用意してくれているので、あとはデータを放り込んでいくだけで良い。

・Unity操作勉強 1タイトル目 

http://indiegame-japan.com/2016/08/05/post-1285/

・Unity操作勉強 2タイトル目

http://indiegame-japan.com/2016/09/09/post-1355/

またPCであればストア等の制約もなく、自由に公開が可能だ。イベントやテーマパークで見かける「体験○○VR」の様な単純なコンテンツであれば、特別なスキルは不要で根気さえあれば数日で十分完成させる事ができる。

PCVRのユーザー数が少なすぎて、金銭的なリターンは全く期待できないが、ゲームエンジンを学びたいと考えている人はVRソフト開発は入門に最適だろう。

http://indiegame-japan.com/2016/07/07/post-997/

ヘッドセットの構造には課題有り

カタログスペック的にはOculus Riftと差異はなく、オプションでは有利なhtcVIVEだがヘッドセットの構造には大きな課題を抱えている。まず重量は気になる。これは現在のテクノロジーの都合仕方ないだろう。

そして次に気になる点はケーブルが太すぎる。歩き回るルームスケールでこの太さは問題だ。

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htcVIVEのヘッドセットにはhdmi、電源、USBの3本のケーブルが出ている。これらが1本に纏められておらず、きしめん状に3本の束になっている構造だ。このためプレイしているとケーブルが徐々にネジれていく。また3本のきしめん状の束であるため、融通が効かず取り回しにくい。付属のイヤホンケーブルと相まってセッティングは相当面倒くさいイメージがある。

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グルグルに巻いてるケーブルを戻す儀式が頻繁に発生する。近々1本にまとめたケーブルが登場するらしいが現状は国内での一般ルート販売は期待薄だ。

*追記:1本にまとめた改良ケーブルに随時変更して出荷されてる模様。オプションとして単品でも購入可能になっている。素早いhtc日本の対応で今後のサポートも期待できるだろう。

また頭頂部中央部分にバンドで固定する機構は髪の毛に大きく干渉する。ヘアスタイルが全体的に崩れるだけでなく、ワックスなどの整髪料をつけているとバンドが汚れて不衛生だ。布製で汚れが付着しやすく、掃除がしずらい。友人を招いて回しながら遊ぶものではなく、あくまで所有者個人が利用する事が前提の設計だ。

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フェイスクッションもウレタンスポンジ製で顔に密着するため劣化は早い。女性の場合は化粧が映るのも気になる様だ。素材の都合で水洗いもできない。消耗品と割り切って交換できれば問題ないが日本での販売は行われていない。現状はユーザーが代替パーツを工夫して用意するしかない。

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上記の問題は日本国外であればオプションパーツの交換でクリアできるが、国内のVIVEユーザー人口を踏まえと一般販売は遠そうだ。VIVE2での改善に期待しよう。

*追記 こちらもクッションのみの購入が公式から可能になった。

VRの魔法は直ぐ解ける

一昨年あたりからイベントで「体験○○○バーチャルリアリティ」や「VRで○○驚きの体験」のような集客目的のコンテンツを多く見かける。筆者もvive購入前はVR体験会などに大きな感心を持っていたが、自宅でVRを体験してからは全く興味がなくなった。家庭で一定水準のVR体験が済ませる事ができれば「VRである」という事に価値は感じなくなるためである。
PSVRを体験するユーザーも同様だろう。「VRだから凄い」という魔法は解け、他の娯楽産業と同様にコンテンツ事態の品質を強く求める様になってくる。

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連日満員だったVR ZONEがPSVRの発売に併せて終了するのも納得だ

要求されるPCスペックのハードルは低下してきた

PCVRに要求されるパソコンのスペックは高い。CPUはCore i5 -4590以上、GPUはGTX970以上となる。Oculus Riftでは先日フレームレートが低くても違和感なく90FPSに表示できる「Asynchronous Spacewarp」の導入によりCPUがCore i3-6100以上、GPUがGTX960まで緩和された。htc VIVEも追随してくるだろう。

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GPUの世代が移行したことによって、相対的にもハードルが低下している。PascalアーキテクチャのGeforceはミドルレンジのGTX1060からVRレディになっており、PoralisアーキテクチャのRadeonもRX470OCもベンチマーク上はギリギリVRレディだ。どちらも2万円台まで価格が下がっており、消費電力の低下と相まって、既存のPCのアップグレードで対応し易い。

GEFORCE GTX1060 GV-N1060WF2OC-3GD(amazon)

Sapphire Nitro+ RX 470 4GD5 (amazon)

小さい頃に夢見た未来のゲームがここにある

htc VIVEは家庭で利用できる第一世代の普及帯VR機器だ。重量、パネル解像度、視野角、ケーブル、装着スタイル、費用など一般層に普及するには未だ課題は多いが、これらの課題はテクノロジーの進化で数年内にクリアーされるだろう。その頃には「VR」ではなく「MR」といった領域に突入していくかもしれなし、PCベースではなくスマホベースの一体化型VRかもしれない。

現時点ではソフトが充実してるとは言えないhtc VIVEを手放しにお薦めは出来ない。しかしルームスケールVRや精度の高いモーションコントローラー、制約のないソフトラインナップ、開放された開発環境は欠点を補って余りある魅力がある。

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VIVEで楽しめる新しいゲーム体験は小さい頃に夢見た未来のゲーム像に近く、ゲーム進化の可能性を十分に味わえる事ができる。この感動はセガサターン、プレイステーションでゲームが3Dに移行した時以上であり、ゲームの新しい可能性にワクワクする。htc VIVEはファミコン時代からTVゲームの進化を追いかけている様な大人のゲーマーにこそ体験して欲しいVR機器だ。PSVRでは味わえない少し未来のVR体験が待っている。

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