htc VIVEのヘッドセットには低反発ウレタン製のフェイスクッションが用いられており、VR体験時に顔の隙間をなくし、長時間密着しても違和感無いように保護されている。しかし密着するためにヘッドパットの皮脂や汗による汚れが気になる。とくに来客使用時には衛生面でも気になるところだ。そこで来客時に利用できるVR用の使い捨て衛生マスクを利用してみた。
htc VIVEのフェイスクッションの構造
htc VIVEのフェイスクッションはヘッドセットに取り外し可能な構造でセットされている。一応交換可能であるが、2016年7月現在交換可能なフェイスクッションは単独ではリリースされていない。VIVEに対応したカバー型の製品VR Coverは海外では販売されているが国内の販売は未だない。
購入時にデフォルトでセッティングされてるものと、別にフェイスクッションが1つ付属されている。これは交換用ではなく、顔が小さい人用のヘッドクッションだ。通常はデフォルトセッティングされてる分しか利用しないだろう。
*比較すると大きさの違いが分かる。
VIVEのフェイスクッション汚れ過ぎ疑惑
フェイスクッションは低反発ウレタン製のため、水洗いは厳禁だ。そのため手入れには水で湿った布などで拭く程度しか出来ない。VIVEの様な本格的なVRヘッドセットは顔に密着するために皮脂が付着しやすい。更にルームスケールVR対応という事もあり、それなりに運動もするので汗もかきやすい。
フェイスクッションを手入れしようと顔拭き用のウェットティッシュで拭きとってみたところ、上図のような状態になってしまった。「VIVEのフェイスクッション汚れすぎ疑惑」というより「オレの顔汚れ過ぎ疑惑」である。ウレタンがアルコールと反応して色移りしてるものと思いたいが・・・。(それも困る)
たしかに1ヶ月以上駆使し続けて、一度も交換してない事を考えると十分不衛生だ。htc VIVEが発売されて2ヶ月経つ。ヘビーユーザーのフェイスクッションの状態も限界に達しつつあるのではないだろうか。
来客用にVRマスクを導入
消耗品のフェイスパットの交換品が欲しいところだが、何故かhtcから単品販売はない。来客時にVR接待する機会もあるため、この汚れたヘッドクッションで体験してもらうのは気が引ける。そこで来客用に「VR体験用アイマスク ニンジャマスク NINJA MASK 衛生布」を購入してみた。本製品はイベント等でVR体験を行う際にユーザーに利用してもらう使い捨てマスクだ。
非常に安価な使い捨てマスクを流用したものになっており、目の部分が開放された構造になっている。筆者が購入したものは100枚入りだ。イベント用なので10枚、100枚、1000枚セットの3パターンがある。商品案内を見る限りは「切り込み」がある方が上の様だ。
amazon VR体験用アイマスク ニンジャマスク NINJA MASK 衛生布 Gear VR Oculus Rift PlayStation VR HTC Vive対応 (50枚セット)
VR時の利用感
VRニンジャマスクは商品説明には以下のように装着するよう但し書きがある。
1.マスクを顔に装着します
2.ヘッドマウントディスプレイを正面から顔にあて手でもって固定します
3.バンドを頭に回します。
※ヘッドマウントディスプレイのバンドをいきなり最初から回さない点がポイントです。
VIVEを1人で装着する場合、被った後にバンドを調整することは少ないのでズレないように留意するしかない。実は到着時にヘッドセットなしで装着したところ、明らかにマスクによって視野が狭くなっていた。100枚を速攻ゴミ箱行きを覚悟したが、ヘッドセットを装着したところ問題なかった。マスクがヘッドセットに押し当てられ、上手い具合に視野外に収まる様だ。
実際のVR体験時の使用感はどうだろうか。動きの激しい「Vanishing Realms」で試用してみた。装着には苦労したがプレイ中はマスクの存在は忘れる。特にズレるような事もなくプレイできた。やや蒸れるかな・・といった感触はあるが、VR中はエアコンをガンガンに効かせてるので気にはならない。
来客用ではオススメだが、常時自分で利用するのは現実的ではない
VRニンジャマスクは装着時にズレる事が多く、普段常用する気にはなれない。来客時には装着を補助できるため、要点さえ抑えれば問題ないだろう。特に女性はクッション自体の汚れよりも自分の化粧がヘッドパットに移ってしまう事も気になるはずだ。直接パットに触れないという精神的な安心感にも繋がり、心置きなくVR体験ができるだろう。来客用に一時的に利用するのであればオススメはできる。
しかし自分で常用するのであればVRニンジャマスクでは不便すぎる。1人ではズレないように装着するのも面倒だし、何よりヘッドセットを外す度にズレないように慎重に再装着するのは現実的ではない。これはユーザーに対して運営者が補助できるイベント用の商品という事もあり仕方ないだろう。
htcVIVE用クッションカバーのリリースが待たれる
先日お台場を訪れる際にバンダイナムコが開催しているVRイベントを覗いてきた。(休日は予約完売で残念ながら体験出来ななかった)ここでも希望者にはマスクを利用してるようだ。感染症などのリスクもあるので、不特定多数が利用するイベントであれば尚更だろう。
VIVEユーザーであれば、来客時にhtcViveを体験してもらうVR接待の機会も多いはずだ。現状ヘッドクッションは交換品もないためユーザーが工夫するしかない。使い捨てマスクの場合、一時的に凌ぐ事はできるが、洗濯可能なVR COVERがあれば心置きなく使える。
日本人は衛生面では他国よりも気にするユーザーが多いため需要が大きいはずだ。製造コストは安いと思われ、htc VIVEの国内流通量が増えれば十分商売になりそうではある。ヘッドクッションカバーか交換用パットの国内販売が待たれる。
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